妊娠に向けた検査の全体像
妊娠を希望するカップルにとって、自分の体の状態を知ることはとても大切なことです。
検査では、妊娠を妨げている可能性のある原因や、妊娠しにくくなっている要因がないかを調べます。
そして、おふたりにとって最適な治療方法が何かを見つけていくための大切な一歩でもあります。
以下にご紹介するのは、ほとんどのカップルが受けている標準的な検査の流れですが、実際には体の状態やご希望に応じて検査内容を調整していきます。
初診の検査
月経周期のいつでも受けられます。
初診は、月経周期に関わらず、いつでも受けられます。
まずは問診を行い、肝炎や性感染症などの感染症チェック、基本的な血液検査を行います。
● 問診・感染症検査
肝炎や性感染症などの感染症チェックを行います。
● 基本的な血液検査
全身状態や妊娠に関係する基礎データを確認します。
女性は、月経周期に合わせて複数回通院することになりますが、初診の日には「その日にできる検査」からスタートしますので、タイミングに悩まずご来院ください。
● 精液検査
ふたりで来院された場合は、初診日に精液検査を行うことが可能です。
次回以降に行う場合は、専用の容器を渡しますので、自宅で採精してご持参ください。
月経3〜5日目頃(月経中:月経期〜卵胞期初期)の検査
卵巣の働きをチェックします
● ホルモン検査(FSH、LH、E2、AMHなど)
ホルモン分泌の状態、卵巣機能や卵巣予備能を調べます。
月経終了後(卵胞期)の検査
卵管の通り道を確認します
● 経腟超音波検査
子宮内膜の厚さや卵巣の状態、卵胞の数などを確認します。
● 子宮卵管造影検査
卵管の通過性を調べる検査です。
子宮卵管造影検査は、経腟から造影剤を注入し、レントゲン撮影をして子宮の形や卵管の通過性を診ることができます。
● 通水検査
経腟から生理食塩水を注入して卵管の通過性を調べます。
注入後、腹腔内に液体が漏れ出てくるかを超音波で観察し、骨盤内に液体の貯留が確認できれば「卵管が通っている」と判断されます。
月経12〜14日目頃(排卵期)の検査
卵胞の大きさや排卵のタイミングを確認します。
● 経腟超音波検査
卵胞径や子宮内膜の厚さを測定します。
卵胞径が約20mmになると排卵が近づいている可能性が高いです。
● ホルモン検査(E2、LHなど)
卵胞の発育と成熟、排卵の予測などを血中ホルモン値から調べます。
● フーナーテスト
性交後の頚管粘液中にいる精子の数を調べます。
検査を行う12〜4時間前に性生活をもっていただきます。
月経20〜22日目頃(黄体期)の検査
着床の準備ができているかを確認します。
● ホルモン検査(P4など)
着床や妊娠継続に必要なホルモンが十分に分泌されているかどうかを調べます。
検査のまとめと治療方針のご提案
検査結果をもとに治療計画を立てます
検査結果は、毎回お伝えしますが、ひと通りの検査終了後、これまでの行なった検査の結果を踏まえ、妊娠が難しくなっている原因や要因の説明をします。
また、カップルに適した治療の提案をします。説明を理解し、納得できたら治療計画書をつくり、次回の月経開始を目処に治療がはじまります。
ホルモン検査の項目と説明
| FSH(卵胞刺激ホルモン) | 下垂体から分泌されるホルモンで、卵胞を発育させます。 |
|---|---|
| LH(黄体化ホルモン) | 卵胞を成熟させ、排卵の引き金を引きます。 |
| E2(エストロゲン・卵胞ホルモン) | 子宮内膜を厚くし、排卵前に子宮頸管粘膜を増加させます。 排卵期には成熟卵胞1個あたり 200〜300pg /ml になり、排卵が近づいている可能性が高いことがわかります。 |
| P4(プロゲステロン・黄体ホルモン) | 子宮内膜を着床しやすい環境に整えます。 |
| AMH(抗ミュラー管ホルモン検査) | 卵巣予備能を評価する検査で、妊娠の計画を立てる上で役立ちます。 AMH 検査は、月経周期に関わらずいつでも検査可能です。 |



